工場・製造ライン・倉庫に監視カメラを設置する目的とメリット

工場・製造ライン・倉庫に監視カメラを設置する目的とメリット

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目次
1: 「監視カメラの設置目的」

1.1 監視カメラの導入動機と目的
1.2 防犯カメラとの違い

2: 「目的別の監視カメラのメリット」

2.1 品質管理の向上(トレーサビリティとフードディフェンス対応)
2.2 生産性の向上(現場作業の効率化)
2.3 安全対策(事故防止と危険回避)
2.4 トラブルの早期確認と改善(チョコ停やドカ停の対処)
2.5 防犯対策(不正侵入の防止と資材管理)
2.6 リモート監視(現場確認と複数拠点の監視)
2.7 業務の可視化(業務プロセスの可視化と改善)
2.8 従業員管理と教育(人員管理と研修への活用)
2.9 作業記録(報告書や資料作成への活用)

3: 「監視カメラの設置における注意点」

3.1 設置場所の選定(品質管理、安全管理、防犯対策に適した場所)
3.2 監視カメラの選定ポイント(設置場所に適したカメラ)

4: 「施設別の監視カメラの導入例」

4.1 食品工場
4.2 化粧品工場
4.3 製薬工場
4.4 印刷工場
4.5 製鉄工場
4.6 物流倉庫

5: 「システム構成例」

5.1 推奨監視カメラ
5.2 システム構成例
5.3 映像管理用ソフト(VMS)

まとめ

まとめ
当社について

1: 監視カメラの設置目的とメリット

1.1 監視カメラの導入動機と目的

製造業や物流業界における監視カメラの導入は、様々な動機に基づいています。まず、生産現場や倉庫での作業状況をリアルタイムで把握し、管理する必要性があります。

特に大規模な工場や複数の倉庫を管理する場合、従業員の動向や作業プロセスを把握することは容易ではありません。このため、監視カメラの導入は生産効率を向上させるための重要な手段となっています。

また、近年では品質管理や安全対策の強化が求められており、監視カメラはその一環として積極的に活用されています。製品の品質不良や作業中の事故などを未然に防ぐために、監視カメラの設置が必要不可欠となっています。

1.2 防犯カメラとの違い

防犯カメラと監視カメラは、それぞれ異なる目的や機能を持っています。
防犯カメラは施設や周辺のセキュリティを確保するために使用されます。監視カメラは主に業務プロセスの監視や管理を目的とし、生産性向上や品質管理、作業効率化などに焦点を当てています。両者の目的の違いを理解しておきましょう。

防犯カメラは施設の出入り口や周辺の監視ポイントに配置され、不正侵入や犯罪行為の抑止や記録を目的としています。監視カメラは、作業現場や生産ラインなどでの活動を監視するために配置されます。作業プロセスの可視化や効率化を支援し、業務の管理や改善に役立ちます。それぞれのカメラの配置場所や機能の違いを理解し、適切なカメラを選択することが重要です。

また、防犯カメラはセキュリティ対策や事件発生時の証拠として使用されます。監視カメラは生産プロセスや作業現場のデータを収集し、業務プロセスの改善や品質管理に活用されます。
データ利用の目的や範囲の違いを理解し、それぞれのカメラが持つデータの価値と活用方法を考慮することが重要です。

防犯カメラと監視カメラは、それぞれ異なる目的や機能を持ちますが、両者が連携して施設や業務の安全・効率を向上させることが可能です。導入を検討する際には、それぞれの特性や適用範囲を理解し、最適なカメラシステムを構築することが肝要です。

参考:法人向け監視カメラ導入メリット
参考:企業における従業員の不正対策:防犯カメラの効果的な活用法
参考:保育園・幼稚園に防犯カメラを設置するメリットと注意点

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2: 目的別の監視カメラのメリット

2.1 品質管理の向上(トレーサビリティとフードディフェンス対応)

監視カメラは製造ラインや倉庫内の作業プロセスをリアルタイムで監視することで、製品の品質管理を向上させる重要な役割を果たします。例えば、製造ライン上での生産工程をカメラが記録し、製品の不良箇所を特定することができるため、不良品の発生を防ぎ、製品の品質を向上させることができます。

製造業や食品業界では、品質管理が極めて重要です。監視カメラを使用することで、製品の製造過程や取り扱いに関する情報を記録し、追跡可能性(トレーサビリティ)を確保することができます。特に食品工場などでは、食品のトレーサビリティ、異物混入に対する食品防御(フードディフェンス)の一環として監視カメラが活用されています。製品の生産過程や保管状況を記録することで、製品の原料や出荷までの経路を追跡し、食品安全管理に貢献します。

参考:農林水産省 Webサイト | 食品トレーサビリティ | 2022年10月31日
参考:農林水産省 Webサイト | 食品防御について(意図的混入から食品を守る) | 消費・安全局 | 2021年11月18日

2.2 生産性の向上(現場作業の効率化)

監視カメラによって生産ラインや作業現場を監視することで、作業者の動向や作業プロセスを把握し、効率的な生産計画を立てることができます。例えば、作業現場での作業手順や動作をカメラが記録し、作業効率の低下や無駄な動きを発見することができるため、これにより、管理者は生産ラインの改善点を見つけ出し、生産性の向上につなげることができます。

また、作業者の行動を監視することで、作業効率の低下や無駄な動きを抑えることができます。これにより、生産ラインの効率化や作業の効率向上が期待されます。

2.3 安全対策(事故防止と危険回避)

監視カメラは作業現場や倉庫内の安全を確保するためにも活用されます。例えば、倉庫内での荷役作業や機械操作を監視することで、作業中の事故や危険な動きを早期に発見し、事故の発生を防ぐことができます。

また、監視カメラの映像を活用して、安全教育やトレーニングを行うことで、従業員の安全意識を高めることができます。
これにより、作業現場の安全性を向上させ、労働災害の発生のリスクを低減することができます。

2.4 トラブルの早期確認と改善(チョコ停やドカ停の対処)

監視カメラは製造ラインにおけるトラブル(チョコ停やドカ停)の早期確認と改善にも役立ちます。

チョコ停とは、工場内で短時間(数分から数十分程度)の生産停止が発生することを指します。例えば、部品の落下などが要因となります。生産停止時間が短いため、優先度は低いように見えますが、積み重なれば大きな損害につながる可能性があります。ドカ停とは、トラブルによって長時間(すぐに対処できない)の生産停止が発生する状況です。例えば、生産するための材料や部品の調達に時間がかかる場合などが考えられます。

生産ラインや倉庫内でのトラブルが発生した際に、監視カメラの映像を参照することで、トラブルの原因や経緯を迅速に把握することができます。これにより、迅速な対応や改善策の実施が可能となり、生産ラインの停止時間を最小限に抑えることができます。また、トラブル発生時の映像を記録し、将来の同様の問題を回避するための改善策を立てることができます。

2.5 リモート監視(現場確認と複数拠点の監視)

監視カメラはリモート監視にも活用されます。例えば、遠隔地にある工場や倉庫をリアルタイムで監視することができ、現場の状況を把握し、適切な指示を出すことが可能です。特に複数の拠点を持つ企業や、遠隔地での生産活動を行う企業にとっては、リモート監視は業務効率化の面で有用です。リモート監視により本部から現場の状況を把握し、生産ラインの効率化や問題の早期対応を実現することができます。

2.6 防犯対策(不正侵入の防止と資材管理)

監視カメラは防犯対策の一環としても利用されます。例えば、倉庫や工場内に不正侵入や盗難などの犯罪が発生した際に、監視カメラの映像を証拠として活用することができます。また、監視カメラの存在自体が犯罪の抑止力となり、安全な作業環境を確保するのに役立ちます。防犯対策として監視カメラを導入することで、企業は資産や従業員の安全を守り、経済的な損失を回避することができます。

2.7 業務の可視化(業務プロセスの可視化と改善)

監視カメラによって、作業現場や倉庫内の作業プロセスを可視化することが可能です。これにより、業務の進捗状況や作業者の動向をリアルタイムで把握することができ、業務の効率化や改善に役立ちます。
例えば、作業現場の映像を管理者がリアルタイムでモニタリングし、生産ラインの停滞や不良品の発生などに素早く対応することが可能です。業務の可視化はマネジメントの意思決定にも役立つ客観的な情報となるため、組織全体の効率向上に寄与します。

2.8 従業員管理と教育(人員管理と研修への活用)

監視カメラは従業員の管理や教育にも活用されます。例えば、従業員の就業状況や行動を把握することで、労働時間の管理や残業状況の管理を行うことができます。また、監視カメラの映像を活用して、作業手順や安全ルールのトレーニングを行うことで、従業員のスキル向上や安全意識の向上に貢献します。従業員管理と教育において、監視カメラは効果的なツールとして活用され、生産性の向上や安全性の確保に貢献します。

2.9 作業記録(報告書や資料作成への活用)

監視カメラは報告書や資料作成にも役立ちます。監視カメラの映像を活用して作業記録や品質管理のデータを収集し、報告書や資料を作成する際に利用することができます。例えば、生産ラインでの作業過程や品質検査の画像を報告書に添付することで、品質管理の透明性を高め、品質改善の方針を策定する際に有益なデータとして活用することができます。

また、監視カメラの映像を分析し、生産ラインの効率や作業者のパフォーマンスに関する報告書を作成することも可能です。これにより、管理者は客観的なデータに基づいて意思決定を行うことができ、業務プロセスの改善に役立ちます。

参考:防犯カメラと録画システムの選び方:選定のポイントと検討
参考:ビジネスセキュリティの重要性:VMSとクラウド録画サービスの利点


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3: 監視カメラの設置における注意点

3.1 設置場所の選定

監視カメラを効果的に活用するためには、適切な設置場所を選定することが重要です。設置場所は、品質管理、安全管理、防犯対策などの各目的に応じて慎重に考慮する必要があります。どのような目的で監視するかによって、適切な場所が異なります。

    品質管理目的における設置場所

    品質管理を重視する場合は、生産ライン上や製品の検査ポイントなど、製造プロセスの重要な箇所に監視カメラを設置することが考えられます。製品の製造過程を詳細に監視し、品質に関するデータを収集することで、不良品の発生を早期に検知し、品質管理を向上させることができます。

    安全管理目的における設置場所

    安全管理を強化するためには、作業現場や危険箇所、非常口やエレベーターなどの監視が必要です。作業中の事故や危険な動きを早期に検知し、事故の発生を防ぐために、監視カメラをこれらの場所に設置することが効果的です。

    防犯対策目的における設置場所

    防犯対策を強化するためには、倉庫や工場内の出入り口や貴重品の保管場所など、不正侵入や盗難のリスクが高い箇所に監視カメラを設置することが重要です。また、外部からの不正侵入や侵入者の監視にも監視カメラを活用することが有効です。

3.2 監視カメラの選定ポイント

監視カメラの導入に際して、様々な要素を考慮する必要があります。特に、設置場所や使用目的に応じた適切なカメラを選ぶことが重要です。以下では、監視カメラを選定する際のポイントについて詳しく見ていきます。

    天井設置時のズーム機能の必要性

    監視カメラを天井に設置する場合、ズーム機能は重要な要素の一つです。特に広いエリアをカバーする場合や、細かいディテールを捉えたい場合には、遠隔操作で映像を拡大・縮小できるズーム機能が有用です。このような機能を持ったカメラを選ぶことで、より広範囲かつ詳細な監視が可能となります。

    光学ズームは、レンズを調整して対象物を拡大する方法であり、画質の劣化がなく、詳細を保持します。一方、デジタルズームは、カメラが画像を取得した後に画像を拡大するため、画質が劣化し、ピクセル化(画像が拡大されると、画面上で個々の画素が大きくなり、粗く見える現象)が生じる可能性があります。

    特定の作業記録に適したウェアラブルカメラの活用

    作業者が特定の作業を行う際に、その行動や作業環境をリアルタイムで記録する必要がある場合、ウェアラブルカメラの活用が適しています。
    ウェアラブルカメラは、作業者が身に着けて使用することができるため、移動しながらの作業など、従来の監視カメラでは難しい場面でも効果的に映像を記録することができます。

    狭いスペースでのカメラモジュールの有効活用

    狭い場所に監視カメラを設置する際には、カメラモジュールの活用が重要です。カメラモジュールは、小型化されたカメラの核となる部品であり、狭い空間にも適応できるコンパクトなサイズが特長です。また、特殊な形状や角度での設置にも対応しやすく、柔軟な設置が可能です。

    環境に適応できる機能やセキュリティの注意点

    監視カメラを選定する際には、設置環境に適応できる機能やセキュリティの確保も重要です。例えば、屋外での使用に適した防水・防塵機能や、昼夜を問わず映像を撮影できる機能が必要です。また、映像データの暗号化やアクセス制限などのセキュリティ機能も考慮することで、監視システム全体のセキュリティを確保することができます。

以上が監視カメラの設置における注意点と選定ポイントです。適切な設置場所と適切な監視カメラの選択により、効果的な監視システムを構築することが可能です。

参考:防犯カメラのクラウド録画の要点:注意すべきポイントとリスク管理の重要性
参考:法人企業における防犯カメラの導入ガイド:セキュリティとプライバシーの両立

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4: 施設別の監視カメラの導入例

監視カメラの導入は、様々な業種や産業分野で活用されています。以下では、食品工場、化粧品工場、製薬工場、印刷工場、製鉄工場、物流倉庫などの導入例を紹介します。

4.1 食品工場

食品工場では、衛生管理や品質管理の重要性が高く、監視カメラが積極的に導入されています。製造ライン上や衛星管理エリア、原料や製品の保管場所などにカメラが設置され、製造プロセス全体を監視しています。また、食品工場では、HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Points:危害分析重要管理点:ハサップ)に基づく衛生管理基準に準拠するためにも、監視カメラが利用されています。

参考:厚生労働省 Webサイト | HACCP(ハサップ) | 2021年6月1日
参考:厚生労働省 Webサイト | HACCP(ハサップ)に沿った衛生管理の制度化 | 2021年6月1日

4.2 化粧品工場

化粧品工場では、食品工場と同様に製品の衛生管理や品質管理が重視されており、監視カメラが導入されています。製造ライン上や充填エリア、製品の検査ポイント、原料保管場所や品質管理室などにカメラが設置され、製造プロセス全体を監視しています。また、衛生管理や品質管理の基準に準拠するためにも、監視カメラが活用されています。

4.3 製薬工場

製薬工場では、厳格な衛生基準と品質管理が求められるため、監視カメラが重要な役割を果たしています。製薬工場内では、製造プロセスやクリーンルームなどの特定のエリアでの活動を監視するためにカメラが設置されています。さらに、GMP(Good Manufacturing Practice:医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準)に準拠するために、製造ライン上や原料の取り扱いエリアなどでの監視が行われています。監視カメラは、製品の品質管理や製造プロセスのトラッキングとして、製薬工場の安全性と効率性を高めることに貢献しています。

参考:厚生労働省 Webサイト | 医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令の一部改正について | 2021年4月28日
参考:厚生労働省 Webサイト | ○GMP事例集(2022年版)について | 2022年4月28日

4.4 印刷工場

印刷工場では、印刷機や仕上げ作業などの作業プロセスを監視し、生産効率を向上させるために監視カメラが導入されています。特に大型の印刷機や高速印刷機などの運転監視に活用されています。また、作業中の事故やトラブルを早期に検知し、迅速な対応を行うためにも、監視カメラが重要な役割を果たしています。

4.5 製鉄工場

製鉄工場では、生産プロセスの安全性や効率性を向上させるために、監視カメラが広く活用されています。高温や重量物などの危険な環境下での作業を監視し、作業者の安全を確保するために、カメラが設置されています。また、製品の品質管理や生産プロセスの可視化にも監視カメラが活用されています。

4.6 物流倉庫

物流倉庫では、商品の出荷管理や在庫管理、セキュリティ管理などの目的で監視カメラが広く活用されています。倉庫内の出入り口や積み降ろしエリア、商品の保管エリアなどにカメラが設置され、物流作業のリアルタイムな監視が行われています。また、盗難や不正侵入などの防犯対策としても、監視カメラが活用されています。

参考:監視カメラ導入例(業界別)
参考:効率的な多店舗監視の実現:VMSによる統合管理の重要性
参考:法人企業における防犯カメラの導入ガイド:セキュリティとプライバシーの両立


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5: システム構成例

監視カメラの導入にあたり、適切なシステム構成を考えることが重要です。以下では、推奨される監視カメラとシステムの構成例を紹介します。

5.1 推奨監視カメラ

監視カメラの選定には、設置場所や用途に応じた適切なカメラを選ぶことが重要です。以下は、一般的に推奨される監視カメラの種類です。

    固定式カメラ

    固定式カメラは、設置場所が固定されている場所や広範囲の監視が必要な場所に最適です。例えば、製造ラインや倉庫の広いエリアをカバーするために使用されます。
    ドーム(半球)型、ボックス(直方体)型、バレット(円筒)型、全方位(360度/魚眼)型などの種類があります。これらのカメラは、特定の方向や範囲を常に監視するために設置されます。

    パン・チルト・ズーム(PTZ)カメラ

    PTZカメラは、リアルタイムで動きを追跡し、遠隔操作で映像を制御できる優れた機能を持っています。これにより、特定の場所を詳細に監視したり、動く対象を追跡したりすることができます。大規模なエリアを効果的に監視するために、PTZカメラはしばしば高い位置に設置されます。

    ウェアラブルカメラ

    ウェアラブルカメラは、作業者が身に着けて使用することができるカメラです。

    特定の作業やさまざまな角度から確認が必要な場所での監視が必要な場合に適しています。
    作業現場でのリアルタイムな映像を記録し、作業プロセスの改善に役立ちます。作業者の視点からの映像を得ることで、作業の安全性や効率性を向上させることができます。

    カメラモジュールの活用

    監視カメラの種類に加えて、カメラモジュールの活用も重要です。カメラモジュールは、カメラの核となる部品の集合体であり、一般的にはレンズや画像センサー、制御回路などが含まれます。これらの部品は小型化されているため、監視システムの柔軟性を高めます。例えば、狭いスペースや機械本体や内部などにもカメラを設置できます。

    また、カメラモジュールはセンサーと組み合わせて使用されることが多く、製造工場や物流倉庫などの自動化や監視システムの向上に貢献します。例えば、生産ライン上での製品の検査や不良品の識別、作業者の安全確保などに活用されます。

5.2 システム構成例

監視カメラのシステム構成は、カメラの種類や数、録画装置やモニターなどの付属機器、ネットワークインフラなど、複数の要素で構成されます。以下は、一般的なシステム構成例です。

    監視カメラ、カメラモジュール

    品質管理、安全管理、防犯対策などの目的に応じて、様々なタイプのカメラを適切に配置します。固定式カメラ、PTZカメラ、ウェアラブルカメラ、カメラモジュールなどがあり、それぞれの特性を活かしてシステムを構築します。カメラの配置場所や視野角、解像度などを検討し、最適な監視範囲と映像品質を確保します。

    録画装置

    監視カメラからの映像を安全かつ効率的に記録するために、適切な録画装置を導入します。これには、映像の保存容量や解像度、録画方式などを考慮して、適切な録画装置を選択します。また、録画データの保管期間やバックアップ方法も検討し、必要に応じてシステムを設計します。

    閲覧用端末

    監視カメラからの映像をリアルタイムで確認するためのPCなどの閲覧端末を設置します。モニターは、監視室や管理センターなどの適切な場所に配置し、操作者が効果的に映像を監視できるようにします。モニターのサイズや配置場所、画質などを考慮して、最適な設置方法を選定します。

    ネットワークインフラ

    監視カメラと録画装置、閲覧端末などの機器を接続するためのネットワークインフラを構築します。LANなどのネットワーク環境を整備し、安定した通信環境を確保します。また、セキュリティ対策や帯域幅の管理なども考慮し、適切なネットワーク設計を行います。

    これらの要素を組み合わせて、効果的で統合された監視システムを構築することで、施設やエリアのセキュリティや効率性を向上させることができます。導入前には、環境や要件を十分に分析し、最適なシステム構成を検討することが重要です。

5.3 映像管理用ソフト(VMS)

監視カメラの映像を効果的に管理するためには、映像管理用ソフトウェア(VMS:Video Management System)が不可欠です。以下は、一般的なVMSの機能と利点です。

    映像の集中管理

    監視カメラからの映像を統合して一元的に管理する機能を指します。複数のカメラからの映像を効率的に管理するためには、VMSが不可欠です。VMSは、異なる場所や複数の施設からの映像を統合し、統一されたインターフェース(1つの画面)で表示や操作が可能です。これにより、監視対象の広範囲な視覚情報を容易に把握することが可能となります。

    リアルタイム監視

    VMSが提供する重要な機能の一つです。リアルタイムで複数のカメラからの映像をモニタリングすることにより、セキュリティや安全管理などの目的において、即座に状況を把握することが可能となります。異常な動きや事件が発生した際には、即座に対応することができます。

    録画と再生

    VMSの利点の一つです。VMSは、各拠点に設置された監視カメラからの映像を録画し、必要に応じて再生することができます。これにより、特定の時点での映像を確認したり、事件や事故の調査を行ったりすることが可能です。録画された映像は、後から確認することができるため、重要な証拠となります。

    イベント管理

    VMSがカメラから受け取ったイベント(動体検知信号など)を検知し、ユーザーに通知する機能などを指します。事前に設定した条件に基づいて異常や危険な状況を検知し、自動的にアラートを発信することが可能です。これにより、素早く異常な状況に対処することができます。

    アクセス権の管理

    VMSは、ユーザーのアクセス権を管理し、映像やシステム設定へのアクセスを制限する機能を提供します。これにより、機密性の高い映像データやシステムへの不正アクセスを防止し、機密性やセキュリティを強化することができます。

以上が、一般的な監視カメラのシステム構成例です。導入する環境や要件に合わせて、適切なカメラとシステムを選定し、効果的な監視システムを構築することが重要です。

参考:VMSの選び方:法人企業が考慮すべきポイント
参考:VMSの主な機能・仕様

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まとめ

監視カメラの導入は、工場や倉庫などの作業現場において重要な役割を果たします。品質管理や生産性向上、安全対策など、様々な目的に対応するために、適切な監視カメラの導入が求められます。しかし、導入する際には十分な計画と適切なシステムの検討が必要です。

まず、導入の動機や目的を明確にし、それに合ったカメラやシステムを選定することが重要です。
品質管理が目的であれば、高画質で確実な映像を提供できるカメラを選びます。一方、安全対策が目的であれば、リアルタイムでの監視や遠隔操作が可能なカメラを重視します。また、設置場所や環境に応じて適切なカメラの種類を選ぶことも重要です。

さらに、システム構成も慎重に検討する必要があります。監視カメラだけでなく、録画装置や閲覧用端末、映像管理用ソフト(VMS)、ネットワークインフラなど、全体のシステムを適切に構築することが重要です。これにより、効果的な監視システムを実現し、業務の効率化や安全確保に貢献することができます。

食品工場、化粧品工場、製薬工場などでは衛生管理や品質管理の向上に目的の主眼を置き、印刷工場では生産効率の向上が目的とされています。また、製鉄工場では生産プロセスの安全性向上が重視され、物流倉庫では商品の出荷管理やセキュリティ管理に活用されています。

最後に、導入する環境や要件に合わせて適切なカメラとシステムを選定し、効果的な監視システムを構築することが重要です。映像管理用ソフト(VMS)は監視カメラからの映像を統合して一元的に管理する機能を持ち、複数のカメラからの映像を効率的に管理することが可能です。
これらを十分に考慮し、監視カメラシステムの導入を行うことで、安全で効率的な業務環境を実現することができるでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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